玉川の蔵元「木下酒造」フィリップ・ハーパー杜氏が醸す京都の日本酒

玉川/京都の日本酒『地酒の粋』

日本で唯一の英国人杜氏「フィリップ・ハーパー

玉川 “地酒の粋”を手がける木下酒造は、京都の日本海側に位置する丹後の久美浜にあります。
この酒蔵で造られる日本酒は、漁業が盛んな土地柄のため、海産物に相性抜群の辛口食中酒に仕上がります。
玉川の蔵元である木下酒造がある京都府の久美浜
この地域では、川や湖を神聖視する習慣があったことから、蔵のすぐ隣にある宝玉のような美しい玉砂利が敷きつめられた川上谷川から名をとり、『玉川』と命名されました。

天保13年(西暦1842年)創業の167年の歴史を持つ老舗で、500万石に満たない小さな酒蔵です。
木下酒造のスタッフ(杜氏)フィリップ・ハーパー (浸漬係)中尾正弘 (もと廻り)中濱岳憲 (もろみ廻り)梅本裕晶 (均精米係)平林
平成19年(西暦2007年)に木下酒造の中心にいたベテラン杜氏がなくなり、一時は廃業まで考えたこともあったそうですが、知人の紹介で、イギリス人のフィリップ・ハーパー氏を、日本で唯一の外国人杜氏として迎い入れました。
フィリップ・ハーパー杜氏
フィリップ・ハーパー杜氏は「心を込めて旨い酒を造る」という想いを大切にし、全量の精米、玄米から清酒になるまでの一貫した管理を自社で行っております。醸造用水は裏山の『城山』の湧き水を使用し、地元産 の『500万石』を始め、播州の『山田錦』、京都産『祝』、岡山産『雄町』、兵庫産『北錦』、コウノトリを育む農法無農薬米の『500万石』などの酒造好適米を、主な原料として使用しています。
2009年度からは精米工場を増設、全量自社精米に切り替え、仕入れた玄米から清酒になるまで一貫した管理を自社で行っています。
玉川の蔵元である「木下酒造」の仕込蔵
フィリップ・ハーパー杜氏は、明治時代から続く鑑評会(全国新種鑑評会)の歴史の中で、外国人杜氏として金賞を受賞した初めての方です。
英バーミンガム出身の彼は、名門オックスフォード大学文学部-ドイツ近代文学専攻-でカフテやゲーテの作品を研究していたそうです。その後、日本の英語教師派遣プログラムで来日し、 中学校の教師として大阪にやってきました。
ある日、居酒屋に入ったフィリップ・ハーパー杜氏は、大の大人が徳利や猪口などの小さな器にちびちびやっている姿が妙に面白く感じ、言葉が通じなくても、お酌し合うことで仲良くなれ るという日本酒の魅力を知ったといいます。様々な温度で楽しむことが出来る日本酒は、米の「糖化」と酵母のアルコールを生み出す「発酵」を同じタンクで行う、世界でも珍しい「平行複発酵」とい う技法を採用しており、気付けばその魅力の虜となっていました。そんな経験に背中を押されて、日に日に日本酒に対する造詣の深さに興味を持つようになり、教師の任期が終わった後も、奈良県で蔵 人として酒造りの仕事に携わります。

やがて、南部杜氏(岩手県)の資格を取得し、奈良の酒蔵、大阪の梅乃宿酒造(高橋幹夫杜氏)、茨城の郷乃誉を経て京都の木下酒造に落ち着きました。
酒造りに携わるようになってから、毎年奈良県桜井市にある「酒の神」が宿っていると伝えられている“大神神社”へのお参りを欠かさず、休日には、気分を変えて“ジ ェフ・ベック”や“ケート・ブッシュ”、“フリート・ウッドマック”、“ジェネシス”など、母国の大好きな音楽を聞いたり、フリークライミングで気分転換 をするそうです。
きっと、このONとOFFの切り替えが、彼のダイナミックにして繊細な造りに通じているのでしょう。
フィリップ・ハーパー杜氏の手がける日本酒は、生もと造りや山廃仕込に見られるようなコクがあり、酸による骨格がはっきりとするタイプの造りで、「味の乗り」「旨味」を重視した傾向があります。
フィリップ・ハーバー杜氏による切り返しの様子
時には風向きによって、一つ一つの工程を微妙に変化させることで、発酵の進み具合を調整したり、コウノトリ育む農法で無農薬栽培を実現し、醪にする際の溶け具合が非常にスムーズな 酒米を開発したり、勉強熱心な彼はさらに、江戸時代の酒造りの書物を片手に、超甘口の純米原酒の新商品を開発したり、「微妙な香りや味わいを出したい」と、自ら無濾過造りを取り入れたり、蔵に 住む良質な微生物を生かす「自然仕込」を完成させました。
伝統を守るためには、時代に合った改革も必要だと判断したフィリップ・ハーパー杜氏を中心に、良い酒を造るために力を合わせてきた蔵人たちの和の精神により、 決して棘のある味にはならず、奥行きのある深い味わいが感じられる酒が生まれています。
その日々の努力は、平成20年 全国新酒鑑評会で実を結びました。
フィリップ・ハーパー杜氏の酒造りの特徴である、≪きりっとした酸≫を一度ご堪能下さい。
 

和醸良酒 フィリップ・ハーパー
フィリップ・ハーパー杜氏が醸す玉川の製造工程1 フィリップ・ハーパー杜氏が醸す玉川の製造工程2 フィリップ・ハーパー杜氏が醸す玉川の製造工程3

玉川の商品ラインナップ

玉川 特別純米酒

甘辛:やや辛口
原料:米・米麹
原料米:五百万石
酵母:協会7号
精米歩合:60%
アルコール度:16~17度
日本酒度:+3
酸度:1.8

玉川 特別純米酒

燗付温度:常温
料理:味も香りもしっかりしているので、どの料理にも合わせやすいお酒です。
説明:どことなく香ばしい香りと、純米ならではの深い味わいが特徴。

玉川 特別本醸造酒 人喰い岩

甘辛:辛口(あっさり系)
原料:米・米麹・醸造アルコール
原料米:五百万石(久美浜産)
精米歩合:60%
酵母:協会14号
アルコール度:16度
日本酒度:
酸度:
  

玉川 特別本醸造酒 人喰い岩

燗付温度:常温:ぬる燗がおすすめ (初回限定生酒)→冷酒がおすすめ
料理:寿司や魚料理によくあう
味わい(初回限定生酒):どろっとくるけどアフターがすっきり
説明:インパクトのあるネーミングに興味を引く方が多いと思いますが、そのラベルとは裏腹にあっさりとした辛口タイプ。ラベルの横をふと見てみるとこんなことが書いてありました。

玉川 久美浜 本醸造酒

甘辛:濃醇辛口(どっしり系)
原料:米・米麹・醸造アルコール
原料米:麹米:五百万石 掛米:日本晴
酵母:協会7号
精米歩合:麹米=65% 掛米=68%
アルコール度:15度
日本酒度:+1.5
酸度:1.7

玉川 久美浜 本醸造酒

燗付温度:冷より燗がおすすめ
料理:焼き鳥や脂ののった魚など味の濃いものとよくあいます。
説明:山廃本醸造をブレンドすることで、まるで純米酒を思わせるような味に旨味も酸味もしっかり出ているタイプの日本酒です。
ろ過を最低限に抑えて酒本来の旨味を引き出しているため、若干色が濃くなることがあります。

玉川の蔵元「木下酒造」の紹介

木下酒造有限会社
京都府京丹後市久美浜町甲山1512
http://www.sake-tamagawa.com/
TEL:0772-82-0071
FAX:0772-82-1770

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